押し付けシリーズの第2弾となります。
過日の押し付けは、「仕方が無いの押し付け」についてでしたが、今日は、「流れの押し付け」についてお話したいと思います。
と言うのも、アメリカでは大統領選挙の行方が注目されていますが、ここのところ、長野県内や隣県の富山県でも現職と新人による首長選挙が行われました。長野県内では、飯田市長選挙と千曲市長選挙、そして富山県では知事選挙です。
で、その3つの選挙すべてで、新人が現職を破って当選を果たすという結果となりました。
気になったのは、とある新聞社の選挙結果の解説です。
曰く、これら現職と新人の一騎打ちとなった選挙は、新人候補者が打ち出した「市民の声にしっかりと耳を傾ける。」と言う方針が有権者に浸透したことが当選に繋がった。
と、このような解説となっていたのです。
これがなんとなく釈然としなかったので、各候補の選挙戦における政策や方針を少し調べて見ると、思った通り「市民の声にしっかりと耳を傾ける。」とうたっているのは、当選した新人候補だけでなく、現職候補も方針に掲げて選挙を戦っていたのが分かりました。
ここでいちおう断っておきますが、「私は現職が当選しなかったのはおかしい!!」と選挙結果に不満を言っているわけではありません。
言いたいのは、事実とは違う内容の報道で、これからの選挙の流れがつくられるかも知れないことに懸念を感じたのです。
事実を書くとしたら、「両候補とも、市民の声にしっかりと耳を傾ける。」と掲げた選挙戦であったが、当選を果たした新人候補がより有権者に浸透した。
となるべきだと思います。
そうでないと、「現職=耳を傾けない」「新人=耳を傾ける」と、大袈裟かも知れませんが、そんな誤解を生むような、今後そんな流れをつくるようなとある新聞社の選挙解説だと思ったのです。
「流れの押し付け」は宜しくありません。
以上です。