ひねくれているかも知れませんが、子供の頃からプロ野球選手や芸能人、はたまた著名人の方々のサインを欲しいと思ったことがありません。
小さいころから野球をしていましたから、その昔後楽園球場に連れて行って貰い、憧れの長嶋選手や王選手が目の前を通ったり、奇跡的に声を掛けて貰ったりすると、それはそれは感動はしたのですが、不思議とサインが欲しいと思ったことがありませんでした。
ですから、私の場合は、「○○の○○選手のサインを貰ってくれませんか?」と結構な頻度で頼まれることがありますが、なんでサインが欲しいのかが理解できませんでした。
しかし、数年前、ある方から巨人軍の坂本選手のサインを貰って欲しいと依頼されたことがあります。理由をお聞きすると、「大の巨人ファンであり、坂本選手の大ファンの少年がいる。」「彼は、今重たい病気と闘っている。」「坂本選手のサインを彼の病室に飾って、喜ばせ、そして励ましたい。」との事。
そう言うことならばと、早速知人にお願いをして坂本選手のサインを頂き、依頼された方を通じてその彼の病室に飾ることが出来ました。
しかし、彼は残念ながら病には勝てず、この世を去ってしまいました。でも、最後まで坂本選手のサインを見ながら頑張って病と闘ったそうです。
以来、私はサインに対する認識が一変しました。
憧れの人からのサインは、人の人生を大きく変える可能性を秘めていると言うお話でした。
以上です。