いきなりですが、皆が集い、声高らかに「乾杯―!!」という感じの懇親会を久しくしていないですよね。
当社においても、協力業者の皆さんとの新年会やお花見を兼ねた新入社員歓迎会、また退職した社員の送別会を含め、様々な行事が丸々2年半に渡り開催できていません。
とても残念です。
さて、この乾杯ですが、私がある団体に所属していたころ、友好関係を結ばせて頂いていた韓国のソウル市にある同じ団体のメンバーとよく懇親会をする機会がありました。
お互い言葉が通じないので、コミュニケーションは「乾杯―!!」と「 건배 コンベー!! 」で行います。通訳がいない時は、お互いの話しの内容などまるで理解していないのに、話の節目節目で「乾杯―!!」と「 건배 コンベ ー!!」でことが済みます。(笑)
ただ、この時いつも思っていたのが、グラスを合わせる時、韓国の人たちは、必ず私のグラスより下に自分のグラスを下げ、杯を重ね合わせていました。
まあ、日本でも体育会の飲み会や遥か昔新入社員だったころの接待では、そのようにすることを先輩から指導されていました。
そこでいつものように、「なんで?」と疑問です。
で分かったのが、結論からいうと「毒を盛られることを防ぐため」だったのが始まりだそうです。
このしきたりが始まったのは戦乱期のヨーロッパ。懇親会の時に敵対する相手のいちみから毒を盛られないように注意する必要がありました。そこで、その防御のために、お互いのグラスを強くぶつけて、お互い自分のグラスの中の酒を相手のグラスに入れるようになったと言います。
これが高じて、自分のグラスを相手より下にしてグラスを合わせれば、相手のグラスのお酒しか自分のグラスには入りません。なのでこれが忠誠を誓う証となったようなんです。
もちろんこれも諸説ありますが。
それにしても、楽しいはずの「乾杯―!!」。実は血生臭い話しだったというお話です。
以上です。