いきなりですが、私は、昔からの言い伝えとかが迷信とは思いつつも、結構信じると言うか気になってしまうタイプです。皆さんは、「キツネに化かされる」とか「キツネにつままれる」という言い伝えはもちろん聞いたことがあると思います。実際にキツネに化かされてしまったという話もたくさん聞いたことがあります。
実は私、幼い頃に既に亡くなった祖母がキツネに化かされてしまったような事があり、以来そのことがずっと頭の中に残っているのです。
というのも、祖母は毎月の始めに、現在の長野県千曲市にある武水別神社(八幡宮)まで参拝に出かけることを習慣としていました。毎月一日になると、「今日はお一日だから、お八幡さんに行って来る。」と、実家から歩いて30分から40分ほどかかる武水別神社に出かけて行ったのをはっきりと覚えています。
そんな習慣のあったある一日のことです。
午前中に出かけて行って、いつもはお昼前にはお土産の「うづらもち」を携えて帰って来るはずが、その日は帰ってこないのです。
几帳面な性格でしたから、時間に遅れるとか、思い立って計画と違う行動をする人ではありません。神社からこれまた30分ほど歩くと、「稲荷山温泉」という公共浴場があって、温泉が好きでしたら、たまに「稲荷山温泉」に寄る時は必ず昼食のおにぎりを持って出かけていましたからその行動は分かります。でも、その日はおにぎりを持って出かけていません。
幼いながらも、家族がざわつき始めた気配を感じました。
もちろん携帯電話などありませんから、母親は近所の知人・友人の家に有線電話(←昔あったドメスティック専用の有線電話)を掛け、「うちの婆ちゃんは寄ってないか?」と片っ端から尋ねています。そして、祖父はバイクで、父親は車で辺りを探しに出かけていました。
そんな騒ぎの中、恐らく午後3時位だったか、祖母が帰って来たのです。
祖母曰く、「キツネに化かされた。」と。要は何十年も通い慣れた道なのに、迷ってしまって歩いても歩いても家には着かず、はっと気がつくと坂城町の先まで来てしまっていたというのです。千曲市から坂城町の先となると15㎞ほどはあるはずです。
以来、私は「キツネに化かされる」ことを信じてしまいました。
で、昨日の朝5時位のことです。
いつもの散歩ために薄暗い犀川の堤防道路に出ようとすると、そこには見慣れない動物の影が。犬や猫なら直ぐに分かります。また、最近多く出没するハクビシンではありません。それは尻尾の大きさで分かります。
これは、どう見ても「キツネ?」です。あの尻尾の形は「キツネ」以外ありえません。
迷いました。
日本一の油揚げ製造メーカーである、株式会社みすずコーポレーションさんは、当社の大切なお客様と、以前から何度かお伝えさせて頂いています。それゆえに、この「キツネ」は、そのご縁への更なるお導きなのか?
それとも、私を化かしに来たのか?
迷った挙句、祖母の話が勝ちました。道に迷ってしまって家に帰れなくなるのが怖く、散歩は取り止めです。
「いい年をして!」と言わないで下さい。
そして昨日は、気になったので、株式会社みすずコーポレーションさんと縁の深い、近くのお稲荷さんを急いで参拝させて頂いたというお話です。
以上です。