いきなりですが、昨日は庭園づくりの天才と言われている方とお話する機会がありました。仕事の関係でとある物件の打ち合わせです。
本物件は、解体工事から改築工事に入って行きます。解体するのは130年前に建てられたと言う古い建物で、過日私も視察に行って現地を確認していました。しかし、昨日この天才の話を聞いてやはり天才は違うと感心したのです。
そのなんと言えばいいのか、古いものを現代にアートすると言うのでしょうか?全てを壊さずに残し、そこにあるいいものをいかに生かしていくかと言う、この辺の感覚が凡人の私とは全く異なります。
例えば、今回の建物には約100年前に使用されたタイルが残されています。もちろんコンクリートに貼ってあるタイルなど普通の感覚なら即解体です。しかし、天才はこれをアートするのです。コンクリート片が付いていても構わないから、再利用の為に一部残しておいてくれと言うのです。確かにポルトガルのリスボンの古い街並みを彷彿させるようなおしゃれなタイルです。
天才の頭の中では、これを外壁の一部や内部で一部利用しようとしていました。そう言われてみると、新しい建物にあって約100年前のタイルを利用することで歴史の存在感とおしゃれなレトロ感が醸し出され建物自体の箔が上がると、ここは私でも想像出来ました。
私が「なるほどー。」と感嘆していると、天才は「飯島さん、こういうちょっとした感動が大切なんです。」と。
更に、天才は、これから庭園と音響の効果について深堀りしたいと言っていました。庭園に鳥の鳴き声や、その鳥が右から左に飛び立つような効果音。また、カエルが池に飛び込むような音も季節ごとに仕込む。
これまた、「なるほどー。」ですよね。
「飯島さん、自然もそうですが庭づくりには完成は無いんです。」「心境としたら、ガウディ―のような気持ちですね。」って。
かっこいい!!!
以上です。