いきなりですが、選挙の話です。
私の住む長野市では、去る10月31日、衆議院選挙と長野市長選挙とが同日投開票となりました。
今回は、前回の衆議院選挙よりもかなり投票率が上がったのですが、これは同日投開票だったことも大きく寄与しているのと、期日前投票がかなり浸透してきたのを実感しました。
さて、今回の衆議院選挙、長野の地元新聞社では共産党候補との一騎打ちになる長野4区を除き、その他の選挙区では自民党候補が全滅するかのような予測記事が再三報道されていました。
しかし、結果、小選挙区では2区を除きすべて自民党が勝利することとなりました。
私の住む長野1区でも告示前も告示直後も自民党候補の劣勢が伝わって来ましたし、なんとなくその劣勢を肌でも感じられるような状況でした。
しかしです。投票日まで残り5日を切ったくらいだったでしょうか。これまで幾度となく聴いてきた自民党候補者の演説が、これまでのそれとはまるで違った雰囲気を感じたのです。主張している内容や公約は変わっていません。しかし、本人から醸し出される人間としての雰囲気が違っていました。
次に演説を聞いたのは投開票日の3日前でした。
2日前に感じたその雰囲気は、さらに深みを増していました。演説の途中、感動して涙が出て来そうな部分もありました。
この時に追い風が吹くのを、潮目が変わるのを感じました。
結果、長野1区の自民党候補者は劣勢からの大逆転勝利を収めました。
しかし、不思議ですよね。主張や公約は変わってないんですよ。でも、語りや雰囲気が全然違うんです。
で、私なりに分析して見ました。
これはなんのエビデンスもありませんが、心の底からの言葉が出て来たんだと思ったのです。それまでの演説では、既にバッジを付けた国会議員の先生のような口振りだったんです。それが、劣勢を伝えられる中、もがき苦しみ、そして、そんな厳しい状況の中でも懸命に支援してくれる人たちへの感謝から溢れ出た心の底からの言葉。
選挙の結果が出る前の10月31日の早朝、候補者からこんなLINEが届きました。
「選挙戦を通じて、本当にお世話になりました。結果が出るまで落ち着きませんが、今はただ、お世話になった皆さんへ感謝の気持ちで一杯です。」と。
選挙ですから、勝たなければなりません。でも、勝ち負けを超越した感謝が告示後の演説を変えたのだと思います。そうです。心の底からの言葉が溢れ出たんです。それが有権者の心に届いたんですね。
心の底からの言葉を大切にします。
以上です。