プロ野球独立リーグルートインBCリーグに所属する我らが信濃グランセローズ(以下、信濃)は、ADVANCE-West(西地区)を制覇し2019年、令和最初のBCリーグチャンピオンをかけてFUTURE-East(東地区)優勝の栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木)とプレーオフを戦って来ましたが、昨日の敗戦により、対戦成績が3敗1分けとなり、2年ぶりのリーグチャンピオンに輝くことは叶いませんでした。
信濃の選手たちはよく頑張りました。しかし、栃木の少ないチャンスをものにして行く集中力と、元NPB選手がここ一番で力を発揮する場面を見て、私の言葉で言う野球の準備力というか、やはり集中力でしょうか、その辺が信濃より1枚も2枚も上手だったと感じました。見栄を張るわけではありませんが、野球の力は互角だったと思っています。
野球というスポーツは、ただ打つ、投げる、走るという技術だけでなく、ピンチやチャンスでのメンタルな部分や事前の研究と準備、そしていざ試合が始まったなら、その展開を鑑みながら先を読んだ作戦を取る等、いろいろな要素が結実して結果がつながって行くスポーツです。「サッカーと野球の違いを端的に教えて。」という質問をよくされるのですが、もちろん種類自体別物ですが、そういう側面ではなく、分かり易く言えば、「野球はサッカーでいうところのセットプレーで100%行われます。」と答えます。要するに、サッカーのコーナーキックやフリーキック、それにスローイング等をセットプレーと言いますが、毎回セットプレーで進行はしまんよね。しかし、野球は投手が投げる一球一球が100%セットプレーで進行するのです。サッカーもセットプレーの場合その都度作戦を立てると思うのですが、野球は全ての場面でセットプレーとなりますから、例えば3球目でアウトコースのスライダーで空振り三振を取るために、2球目ではわざとインコースにボール球を投げておくという考え方が存在します。これは野球独特の面白い部分だと思っています。ですから、野球はスポーツでありながら、囲碁や将棋といった要素も含まれているので、大事な場面では、その先を読む為、ここで何を投げようか等を考えるので、投手がどうしても時間を掛けます。そうなると指摘されている、「野球は、試合時間が長すぎる!!」という意見が出てくるのです。
話は逸れましたが、何が言いたいかと言えば、今回ルートインBCリーグチャンピオンに輝いた栃木の選手達は、このセットプレーおける準備や先読みで信濃の選手より1枚も2枚も上手だったというお話です。
ですから栃木は野球を分かっている、知っている、とてもいいチームです。
四国アイランドリーグプラスを制覇した徳島インディゴソックスとの独立リーグチャンピオンシップでもぜひ力を発揮して欲しいと思っています。
結びに、今シーズンも信濃グランセローズを応援頂いたすべての皆様に感謝いたします。
ありがとうございました。
以上です。