いきなりですが、最近懐かしいまちを歩く機会がありました。
新入社員として入社2年目の途中で現場から営業に配属になりましたが、得意先は持たせて貰えませんでした。
なので、来る日も来る日も飛び込み営業です。
東京23区それぞれに、新宿区担当だとか渋谷区担当とかの名刺を、ですから23区分すべて作って貰い、ぞれぞれの区を回る時は、その区担当の名刺を持って歩きました。その中でも特に多く飛び込んだのは新宿区でした。時には新宿通りと靖国通りを2往復したりして通り沿いの古いビルや企業に飛び込み営業をしていました。
そんな営業をしていると、唯一の楽しみはお昼ごはんです。
で、過日、何年か振りに新宿を歩いたのですが、歩いていると当時よく通った町中華のお店が今も営業を続けていました。
この店のチンジャオロース飯を何回食べたことでしょう。
この店の大将は、私が行くとチンジャオロース飯のスープをワンタンスープに変えてくれることがとても嬉しかったことを覚えています。
父親が急逝して30年。あの時、挨拶もせずに長野帰ることになってしまいました。大将も「なんで来なくなったんだろう?」と思ったはずです。
当日は、既に昼食を済ませていました。
それでも余りに懐かしく、大将がいたら挨拶だけしようと思い、店の外から中の様子を伺うと、食券を自動販売機で買うシステムになっていました。
で、いつも大将がいたカウンターの向こう側には、若い外国人と思われる人が鍋を振っていました。
大将はあの時既に70歳くらいでしたから、存命なら100歳くらい。
仕方が無いので、お店に向かって頭を下げて来ました。
最近、古いことをよく思い出します。
以上です。