いきなりですが、残念なことに今月に入り御不幸が続いています。
昨日も60年以上に渡り当社を支えて下さっている方の奥さんが亡くなってしまい、その告別式に参列させて頂きました。
さて、昨日の葬儀式で弔辞をされたのは、故人のお孫さんでした。
私も、長いこと告別式には参列させて頂いていますが、お孫さんが弔辞をされるのは初めてです。
弔辞に良し悪しをつけるのはおかしいですが、お孫さんの弔辞は、故人と近いこともあり、本当に心がこもっていて、これまでのおばあちゃんとの関係がとてもよく伝わって来ました。
おばあちゃんとの小さい頃からの思い出を、一つひとつ丁寧に、亡きおばあちゃんに声を詰まらせながらも優しく語り掛けていました。
この優しい弔辞を聞きながら、さぞかしおばあちゃんも喜んでいることと思いました。
私の住む地域では、葬儀式の後に、お斎(おとき)と言って、故人の親戚や生前親しかった方々が参列して、故人を偲んだ食事会を開催する風習があります。
コロナ禍にあって、このお斎もこの間はほとんどが中止となっていましたが、昨日は久しぶりに開かれ私も参列させて頂きました。
その際お出し頂いた料理の中に、「かりんとう」がありました。お斎の料理で「かりんとう」が出されるのは珍しいなと思っていると、喪主さんから説明がありました。
と言うのも、この「かりんとう」は生前おばあちゃんがつくっておいたレシピに基づいて、弔辞をしたお孫さんが今日の告別式の為につくったのだそうです。
きっと、おばあちゃんが生前つくってくれたおやつの中でも、特にこの「かりんとう」が好きだったのでしょう。
この「かりんとう」も心がこもっていてとても美味しかった。
現在では、古式ゆかしい風習やちょっと面倒な儀式が、コロナを理由に無くなって行く傾向にある気がしています。
ただ、昨日の弔辞や「かんりんとう」に触れ、こう言うことを無くさないことも大切だと思いました。
言葉は不適切ですが、とてもいい告別式でした。
合掌