いきなりですが、高校時代からの親友がいます。
高校時代、越境入学をしていた私は3年の初夏に部員の不祥事から出場辞退が決まったあと、決まりとして野球部の寮を出ました。その後アパート暮らしとなったのですが、退寮後から卒業までこの親友のお母さんにお弁当を作って貰っていたのです。以来、今日まで家族同様のお付き合いをさせて貰っています。
さて、彼は経営者です。
彼の会社は、今回のコロナ禍によって大変な影響を受けています。
そんな中、彼は社員のリストラは一切しないと決め、ある決断をしたと報告してくれました。
彼の決断とは、創業の地に帰り、一から店に出て社員と一緒にこの難局を乗り越えると言う決断です。
20数年前に、バブル崩壊から長野県では田中康夫県政、そして民主党政権と続く中、「コンクリートから人へ」と言う、実に耳心地いいフレーズに煽られ、建設業は大変苦しい時代が続きました。当社もご多分に漏れずとても苦しみました。しかし、お客様を始めとするたくさん方々、そして社員の力と勇気に助けられ何とか今日を迎えています。
その苦しい時に、私の兄弟(姉弟)はもちろん、社員が一丸となって新規事業にチャレンジしたことがあります。飲食業でしたが、私も社員と一緒に店舗に立ちました。皿洗いもしましたし、食材のキャベツも刻みで掌にマメもつくりました。
親友曰く、この時の私たちの姿を見ていたと言うのです。
そして、あの時のあの我々の姿を思い出し、今回この決断をするに至ったと言うのです。
そんな彼と昨日久しぶりに会って話をしました。
厳しいながらも目が輝いていました。
そして、強い覚悟も伝わって来ました。
彼なら大丈夫です。
以上です。