今日は、昨日のブログの続きとなります。
アメリカは、国の医療保険制度において、公的医療保険や民間医療保険に入ることの出来ない国民が約50%いることにより、やむなく病気になった場合、高額な医療費を実費で払わなければならないケースが珍しく無く、その高額な医療費によって破産をまねいていまうのが珍しくない国だとお伝えしました。
従って、たとえコロナ感染の自覚症状があったとしても軽々に診察を受けることが出来ず、あっと言う間に世界一感染者を出している国になってしまっています。
そんな国情ですから、当然国として感染症対策等にはかなりの神経をとがらせていたようです。
例えば、前オバマ政権では豚インフルエンザ、エボラウイルス、ジカウイルスといったさまざまな感染症対策を強いられた結果、その重要性を鑑みて2014年に国家安全保障会議(NSC)内にパンデミック専門チームの新設までしたようです。
この専門チームは、その後のトランプ政権にも引き継がれたとのことで、引き継ぎ事項の中には、なんと、「国境を越える人の往来の拡大により、ワクチンが存在しない呼吸器系疾患インフルエンザの国外からの流入を防げない可能性」についても明記されていて、実際にその説明もあったといわれています。もちろん話の信憑性については知る由もありませんが、もしこれが本当だとすると、オバマ前政権はコロナ禍を予想していたと言うことになりますよね。
しかし、トランプ政権では、このパンデミック対策にはそれほどの関心は示さず、国家安全保障分野は大統領選の公約でもある移民政策に多くの人とお金をつぎ込んで行くことになります。その結果、当時トランプ政権の国家安全保障問題担当・大統領補佐官だった、例のトランプ大統領の暴露本を出筆したジョン・ボルトン氏が、経費の掛かるこのパンデミックチームを2018年には解体してしまったとのこと。
トランプ大統領にとって、パンデミック対策を投げだしても公約である移民政策に取り組むことは無理も無かったとは言え、皮肉なことに、今や大統領再選に際しては、移民政策よりもコロナ禍対策、要するにパンデミック対策の方がはるかに重要。まさに「踏んだり蹴ったり」になってしまったと言う落ちとなります。
過日、とても興味深い話を聞いたので、2日に渡り長々と失礼しました。
以上です。