このブログでは、政治的な話はあまりするべきではないと思っていますので、ほとんどしたことがありません。しかし、過日台湾に住む老朋友(親友)が、その文面からもかなり興奮気味なのが読み取れるLINEを送って来たのです。内容は、台湾内の政治的な話しだったのですが、恥ずかしながら台湾でそんなこと起こっていたとはつゆ知らず、とても驚いたのです。そこで、皆さんは既に知っていることかも知れませんが、少しポリシーを曲げてお話させて頂きます。
さて、皆さんは10月6日の台湾の立法院院会(国会本会議)において、「アメリカとの国交回復推進」と「中国共産党に対抗するようアメリカに協力を求める」二つの決議案が提出され、全会一致で可決されたのはご存知でしょうか?
しかもです、この決議案を提出したのが台湾の与党、いわゆる反中派が多いと言われている民進党からでは無く、これまで親中派政策を遂行して来た国民党から提出されたというのです。
老朋友曰く、「凄くないか?」「これにはぶったまげた!!」と。
確かに、私の浅い台湾政治知識でも、これまでの台湾国民党の方針とは180度の方向転換です。
更に彼の話は続きます。
曰く、国民党は、1月の台湾総統選で蔡英文総統に大敗した。しかも、その後国民党の公認候補で出馬した韓国瑜・高雄市長が、リコール投票でその座を追われる事態となった。ここでようやく台湾国内の民意が大きく反中に傾いていることを悟ったのだろう。更に、国民党は、台湾における反中という民意は根強く、この先も続くと予想したに違いない。ならば、ここで何を言われようと方向転換を示さなければ、今後政権奪取はおろか、党自体が無くなってしまうという危機感の中、党の将来を見据えての方向転換だったと思う。まあ、俺は立派な判断だったと思うよ。とのことでした。
なるほどー。
ただ、私が分からないのは、そもそも蒋介石率いる当時の国民党は、一時的に台湾に中華民国を移し、「反共体制」を実現させるための保守本流の党だったはずなのに、いつから何がきっかけで親中になって行ったのか?
まあ、中国への経済的依存も多分に影響していたとは思いますが、そういう意味で言うと、この劣勢の時に将来を見据えた結果、やはり党設立時の理念に「原点回帰」することが正しいという判断になったのかも知れません。
老朋友から貰った今回の長いLINEを見て、めずらしく私自身や会社にこの話を置き換えて見ました。
例えば、「これはとてもいい考え方だ!」とか、「これはどこにも負けない素晴らしい商品だ!」と言っても、その考え方が社員には全く支持されていなかったり、自信のある商品のはずが、お客様には見向きもされていなかったりでは意味がないという言うこと。
「将来を見据え、民意に応えられていない考え方や事業があればそれを洗い出し、国民党を見習って180度転換をすることを恐れてはいけないな。」と思ったというお話しです。
しかし、ブログが長いですよね。
失礼しました。
以上です。